公開講座

頌栄の森~教員のひとり言~

頌栄短期大学の専任教員がひとり言をつぶやくコーナーです。お気軽にご覧ください。

2017年10月は、院長・学長 棟方 信彦先生のひとり言です。

生きるものを喜ぶ

 桜や花水木が先頭を切って紅葉を宣言したかの10月上旬、いつも聞こえていたツバメの鳴き声がしなくなったことに気づいた。うっかりしていた!いつのことだろうか、ツバメ家族の巣立ちが知らない間に終わっていた。私の普段の居場所、学長室の外壁、屋根に近い覆いのような部分に上手にかなり大きめの巣を作り、ヒナを育てていた時は、ヒナのややしわがれた鳴き声がBGMのように響いていたのに、いまはひっそりと静か。学長室は二階部分、ツバメの巣は三階の上あたり、つまりヒナの鳴き声は、あまり美しいとは思えなかったが、天から伝わる声のようであった。

 思えば2ヶ月くらい前だろうか、子育て真っ盛りの暑い時期には、幼稚園の園児がこれ以上は上を向けないくらい精一杯地面から巣を出入りする親鳥を真剣な眼差しで見上げていた。幼稚園生の訪問のたびに、園児の顔の満開がキラキラ光り、上からは面白いお花畑。上から割り込む大人の顔は、下から見上げる園児にとっては、邪魔な雑音のようなちん入者だったか?

 改めてからの巣を見上げて、幼い頃に歌った「帰れつばくら、海を越えて・・・・」の歌い出しのメロディと歌詞が頭に浮かんだ。いまツバメの家族はどこにいることか?また突然思い出される幼児期の歌が、ふとしたことから思い出される秋の1日をつれづれ思う。