頌栄の森 〜教員のひとり言〜

クリスマスを前に

2021年12月
原 寛 先生

ハロルドフィケットの著書に「おかしくないか」という一文があります。

「おかしくないか。

  • 他の人がある事をするのに、長い時間をかけていると、アイツはのろいと言い、自分がしないと忙しいからと言う。
  • 他の人が言わない事を勝手にすると、出しゃばりと言い、自分が言わない事を勝手にすると、積極的だと言う。
  • 他の人がエチケットを破ると乱暴だと言い、自分の場合は個性的だと言う。
  • 他の人が上役に気に入るようなことをすると、ごますりと言い、自分の場合は協力的だと言う。
  • 他の人が昇進すると、アイツは運が良かったと言い、自分の場合は努力が報われたと言う。

おかしいのではないか?」

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確かに、思い当たる節があるなあと思ったので、振り返えると自己中心的な考えが、自分の中にも住み着いているのではと、余計にハッと気付かせられました。

ずいぶん前に礼拝で、大工だったイエス様のたとえで話を「おがくず」と「丸太」つまり、人の小さな欠点は見るのに、自分の大きな欠点を見ないのかとイエスは語る。自分の大きな欠点を放置して、人の小さな欠点を指摘するのは偽善者であるとイエスは言う。のたとえ話を思い出しました。「人の振り見て我が振り直せ」などと言われるように、自分の悪いところはなかなか見えにくいものです。

思うのですが、私たちの傲慢で自我の強い心の目から、丸太を取り除いて、互いに戒め合い、お互いからおがくずを取り除く少しでも自己中心から解放され、すこしでもへりくだった心をもち、少しでも他人のことを考える、そんな日々を送りたいと思います。自己本位ではなく、他の人を思いやる心の光がクリスマスを目前とした前に、再度確認できた。世界中の人々が、多くの不安から解放される日々が訪れるように祈ります。

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